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谷本清平和賞 小倉桂子さん 通訳者グループ代表

 公益財団法人ヒロシマ・ピース・センター(鶴衛理事長)は16日、第25回谷本清平和賞に、広島市のボランティア団体「平和のためのヒロシマ通訳者グループ」(HIP)代表の小倉桂子さん(76)=中区=を選んだと発表した。

 小倉さんは8歳の時、爆心地の北東2・4キロの牛田町(現東区)で被爆した。1980年、広島を訪れる海外の平和運動家たちの通訳やコーディネートを始めた。84年にHIPを設立し、旅行者を英語でガイドしてきた。会員は発足当初の20人から約90人に増えた。

 夫馨さんは原爆資料館長や広島平和文化センターの事務局長を務め、79年に58歳で亡くなった。小倉さんは馨さんの遺志を継いで平和活動を始めたという。受賞に当たり、「これからもヒロシマを伝える担い手の育成など、山積する課題に取り組む」と話した。

 鶴理事長は、小倉さんの功績を「平和の願いを世界に広めようと、献身的に活動を続けている」と評した。

 同賞は被爆者支援に尽くした広島流川教会(中区)の故谷本清牧師の遺志を継ぎ、87年に創設。平和の実現に貢献する個人や団体に贈られている。授賞式は11月17日、中区の広島工業大広島校舎である。(田中美千子)

(2013年10月17日朝刊掲載)

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