×

ニュース

核の威嚇「言語道断」 首相 防衛力強化に言及

 岸田文雄首相(広島1区)は3日の記者会見で、ウクライナを侵攻したロシアが核部隊の警戒態勢を引き上げたことについて「言語道断だ」と述べ、強い憤りを表明した。自らの地盤が被爆地広島であることに触れ「核兵器による威嚇もましてや使用も万が一にも許されない」と訴えた。

 非核三原則に関しては「これを守りながらも自らの防衛力と日米同盟の抑止力で日本の安全を守ってきた」と堅持する姿勢を改めて強調。その上で防衛力の強化は必要だとし、政府の外交・安全保障の長期指針「国家安全保障戦略」改定で「抜本的強化を考えていかねばならない」とした。

 ロシアへの制裁では「先進7カ国(G7)各国と緊密な連携を図りつつ、アジア各国に働き掛ける」と説明。北方領土問題解決への展望は「緊張緩和に向けて事態を変化させていくことが先だ」とし、議論ができる状況をつくる努力をすると語った。(樋口浩二)

(2022年3月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ