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被爆アオギリ 二条城に植樹 市民団体企画 世界遺産で核廃絶訴え

 広島市の被爆アオギリ2世の苗木2本が25日、京都市中京区の二条城に植えられる。世界遺産の観光地から核兵器廃絶の願いを広めようと、広島市を拠点に活動する市民団体「被爆アオギリ里子運動」が企画した。(田中美千子)

 苗木は、広島市中区の平和記念公園にある被爆アオギリの種から芽吹いた。いずれも約60センチで、市から譲り受けた。二条城の本丸御殿そばに植え、被爆状況の説明板も立てる。

 被爆アオギリの種や2世の苗木を国内外に贈る運動を続けている被爆アオギリ里子運動は2011年、京都市の金閣寺(北区)と銀閣寺(左京区)に苗木を植えた。同市の門川大作市長が趣旨に賛同し、市が管理する二条城にも植樹することになった。

 植樹式では門川市長とともに、東日本大震災後に京都市と交流協定を結んだ福島県会津若松市の高校生がくわ入れする。被爆アオギリ里子運動広島事務所の三木豊代表(60)が、松井一実広島市長のメッセージを代読する。

 被爆アオギリ里子運動関西事務所の左藤滋光代表(57)=滋賀県日野町=が17日、広島市役所で記者会見し、「二条城には国内外から多くの人が集まる。平和への願いを発信し、(広島市長が会長で京都市も加盟する)平和首長会議が目指す2020年の核兵器廃絶に向けた機運を盛り上げたい」と話した。

(2013年10月18日朝刊掲載)

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