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平和への願い 音色に 広響、チェリスト山崎迎え定演

 広島交響楽団の第419回定期演奏会が5日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。中区出身のチェリスト山崎伸子をソリストに迎え、音楽と平和への愛に満ちた演奏を届けた。

 指揮はベテランの円光寺雅彦が担った。前半はハイドンのチェロ協奏曲第1番を披露。広響と山崎が、バロックの残り香が漂う名曲を情感豊かに奏でた。アンコールで山崎が再登壇し、広響のチェロ奏者とともに反戦歌として有名なカタルーニャ民謡「鳥の歌」を演奏。ロシアのウクライナ侵攻に対する悲しみや祈りを音色に込めた。

 後半は、愛を描いた旋律で知られるマーラーの交響曲第5番を熱演。優美なハーモニーで約1100人の聴衆を魅了した。円光寺と山崎は新型コロナウイルスの影響で出演できなかった外国人音楽家に代わり出演した。中国新聞社などの主催。(西村文)

(2022年3月6日朝刊掲載)

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