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原爆資料館2ヵ月ぶり再開 続く核の威嚇 被爆の実態訴え

 新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置の解除を受けて原爆資料館(広島市中区)は7日、約2カ月ぶりに開館した。ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領が核兵器使用を示唆して核兵器による威嚇を続ける中での開館再開で、来場者は被爆の実態を伝える展示に見入っていた。

 資料館は、措置適用を受けて1月13日から3月6日まで臨時休館した。この間、被爆資料76点を入れ替えた。7日から、新たに建物疎開の作業に動員された生徒の衣服などを展示する。

 米国立公文書館から収集した写真を中心に紹介するパネル展「廃虚に生きる」(21日まで)を開始。新たな予約を休止していたボランティアによる平和記念公園内の解説も再開した。

 卒業シーズンで旅行中の学生の姿も目立った。初めて訪れた東京学芸大大学院2年の岡井鴻介さん(24)=東京都小平市=は「来てみたくて再開を待っていた。核兵器を絶対に使ってはいけないと教えられる高校教員になりたい」と話した。(川上裕)

(2022年3月8日朝刊掲載)

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