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旧満州の思い出語る 世羅から移住 国民学校同窓会に幕

 第2次世界大戦中に世羅郡から旧満州(中国東北部)に移住して上金馬国民学校を卒業した同窓生たちが17日、瀬戸内しまなみ海道などを観光した。約10年ぶりの同窓会活動だが、多くの会員は80歳代と高齢のため今回が最後という。

 県内や大阪府、奈良県から卒業生や家族たち13人が参加。尾道市瀬戸田町の国宝向上寺三重塔や愛媛県今治市の亀老山展望台を回り、思い出や近況を語り合った。世羅町伊尾の石丸勝三さん(84)は「最後で残念だが、懐かしい顔に会えてうれしい」と話した。

 卒業生たちは上金馬川開拓団として1940~45年、家族を含め約750人が移住し、敗戦で帰国するまでに戦災や病気で約160人が亡くなったという。同窓会は85年ごろに結成し、会員は約50人。今回は1泊2日の日程で、18日は尾道市の持光寺などを訪れる。(鈴木大介)

(2013年10月18日朝刊掲載)

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