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ベトナムへの原発輸出問う 広島市中区で集会

 日本からベトナムへの原発輸出について考える集会が20日、広島市中区の広島国際会議場であった。京都大大学院の伊藤正子准教授(49)=ベトナム現代史=が講演し、東京電力福島第1原発の事故が解決しない中での輸出に疑問を投げ掛けた。

 集会は広島市の市民団体「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」が主催。約50人が参加した。

 伊藤准教授は、ベトナムの原発建設計画について、現地で住民の考えを聞き取った調査の結果を報告。「原発の危険性に関する情報が住民に伝わっていない」と述べ、背景にベトナム政府の情報統制があると指摘した。

 さらに、汚染水漏れや除染、避難者支援など福島第1原発事故をめぐる問題の解決は見通しが立っていないことを強調。「日本政府は原発を輸出するべきではない」と結論づけた。

(2013年10月21日朝刊掲載)

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