×

ニュース

特攻隊員胸中 迫る手紙 大和ミュージアムで展示

 戦艦大和が最後の戦闘となる沖縄特攻へ出航した1945年4月6日に、同じく沖縄防衛のため宮崎県の新田原(にゅうたばる)飛行場から特攻出撃した「誠隊」隊員の遺書や手紙を紹介する展示が、呉市の大和ミュージアムで開かれている。

 鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館との交流展「四月六日の空―誠飛行隊の出撃」。展示資料は同館から借りた。入場無料の1階ガイダンスルームで催している。

 誠隊は、飛行学校の教官や助教経験者がそろっていたという。20代の隊員が家族に残した遺書や、両親へ感謝をつづったり、女子学生に宛てたりした手紙をパネルなどで紹介。かつて同隊に所属し、別の飛行隊で出撃した広島市出身の下手豊司少尉の書のレプリカも掲示している。

 埼玉県久喜市の大学4年大井汰朗さん(22)は「特攻隊員が出撃するまでの日々をリアルに感じた。あらためて戦争の悲しさを痛感した」と話した。28日まで。火曜休館。(小林旦地)

(2022年3月19日朝刊掲載)

年別アーカイブ