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丸木位里と飯室 冊子に 広島大生ら ゆかりの地紹介

 広島市安佐北区出身の水墨画家丸木位里(1901~95年)と同区安佐町飯室の関わりを紹介する冊子を、広島大(東広島市)教育学部の学生と教員がまとめた。平和の大切さを訴えた全15部の「原爆の図」を妻と制作した丸木のゆかりの地などを紹介している。

 A5判16ページの「丸木位里の足跡を訪ねる」。龍虎(りゅうこ)図や松竹梅図など計6点のふすま絵が残る浄国寺、養専寺、正念寺の位置を示した地図を掲載している。また、絵の写真も載せ、筆の荒々しいタッチが特長であることなどの解説文を添えている。

 学生たちが昨年12月、丸木の地元である飯室との関係を紹介したパネル展を安佐公民館で開いたのがきっかけ。携帯して散策に使える冊子にしようと同大の費用負担で5千部を作った。駅舎カフェRomui(ろむい)などで無料配布している。

 同大の地域プロジェクトの一環。丸木の知名度を高めたい住民の要望を踏まえて、昨年夏から調査を続けてきた。多田羅多起子准教授(造形芸術学)は「古里とのつながりの深さが印象的。その魅力を多くの人に知ってほしい」と話している。(重田広志)

(2022年3月24日朝刊掲載)

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