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米大使ときょう広島訪問 岸田首相 平和公園を案内

 岸田文雄首相(広島1区)は26日、米国のエマニュエル駐日大使に広島市中区の平和記念公園を案内する。オバマ元大統領の首席補佐官を務め、「核兵器のない世界」の理念をバイデン大統領とともに受け継ぐ人物だ。首相と大使の両夫人も交えて夕食を囲む。政府が25日、明らかにした。

 かねて広島訪問を望んでいた大使とともに原爆資料館を視察し、原爆慰霊碑に献花する。広島の被爆2世で、岸田内閣で核軍縮・不拡散問題などを担う寺田稔首相補佐官(広島5区)も同行する。日米の政権中枢メンバーが被爆地で核軍縮の現状や進め方、ウクライナ情勢について改めて意見を交わすとみられる。

 首相自身は、核兵器廃絶に向けて署名活動や国連訪問を重ねる高校生平和大使や、外相時代の2013年に委嘱制度をつくった外務省ユース非核特使の経験者たちと面会する。

 松野博一官房長官は25日の閣議後会見で核兵器のない世界の実現には、米国をはじめとする核兵器保有国との連携が「絶対に必要」とし、「日米間の連携を強化していく」と述べた。

 首相は26日、平和記念公園視察に先立って呉市の海上保安大学校の卒業式に出席し、東広島市にある実家の墓参りも計画する。(樋口浩二)

(2022年3月26日朝刊掲載)

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