×

ニュース

首相「勇気づけられた」 「ユース非核特使」経験6人と車座対話

 岸田文雄首相は26日、原爆資料館(広島市中区)で、外務省が委嘱する「ユース非核特使」を経験した18~20歳の6人との車座対話に臨んだ。若者の核兵器廃絶に向けた取り組みや思いを聞き「大変勇気づけられた。核兵器の非人道性を伝えていくのが大事だ」と述べた。

 岸田首相は特使の経験で学んだことを質問。広島大1年谷本和史さん(19)は、2019年に米国であった核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会に派遣されたことを紹介し「海外の国で、核兵器の正当性を堂々と述べる関係者もいた。核兵器廃絶の難しさを学んだ」と語った。

 祖母が被爆者という国泰寺高3年佐々木梨央さん(18)は「被爆者が高齢化する中、若者が伝えなければ事実が風化される」と力を込めた。

 特使は岸田氏が外相だった13年に創設された制度。岸田氏は「勇気を持って核兵器のない世界を目指す努力をしないといけない。さまざまな課題を若い世代で世界的に共有してもらうため、引き続き活躍してほしい」と期待した。(下高充生)

(2022年3月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ