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原発事故想定し初訓練 山口県・上関町 待避呼び掛けに遅れ

 山口県と同県上関町は22日、原子力発電所事故に備えた初の防災訓練をした。上関町の離島八島の一部が四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の半径30キロ圏に含まれるため愛媛県と連携して開催。上関町の屋内待避の呼び掛けが想定より23分遅れるトラブルがあった。

 訓練は伊方原発で原子炉を冷却できなくなったと想定。政府が午前9時50分、半径30キロ圏の住民に屋内待避を指示した。これを受け上関町は10時半から、八島の住民に防災無線で屋内待避を呼び掛ける流れだった。

 山口県は愛媛県から10時17分にメールを受け、同36分に上関町へメールを発信。上関町は同40分にメールを受け、想定より23分遅れて同53分に屋内待避を呼び掛けた。

 山口県はこれに先立ち10時5分に電話で上関町に指示し、町が屋内待避を呼び掛けると考えたが、上関町はメールが届くのを待ったという。

 訓練は、県が原発事故に備え3月にまとめた地域防災計画に基づいて実施。原発事故に備えて情報伝達や住民の避難誘導態勢を確認する目的だった。県防災危機管理課と町総務課は「課題を分析し、改善策を探る」としている。(村田拓也)

(2013年10月23日朝刊掲載)

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