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官房長官、米NPR「強く支持」 「核なき世界」矛盾浮き彫り

 松野博一官房長官は30日の記者会見で、米政権が策定する新核戦略指針「核体制の見直し(NPR)」を巡り、核兵器の役割を敵の核攻撃阻止や反撃に限定する宣言を見送ると報じられていることについて「わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、同盟国として米国の姿勢を強く支持する」と述べた。

 岸田文雄首相(広島1区)が「核なき世界」を掲げながら、「核の傘」に依存する矛盾を改めて浮かび上がらせた形だ。

 松野氏はNPRに関し「効果的な核抑止力、拡大抑止に対するコミットメントの確保を最優先事項として明示している」と指摘。核兵器の役割低減を目指す姿勢を示したことについても、「核兵器のない世界に向けた現実的な軍縮、不拡散の取り組みを進める上で重要であり、高く評価する」とした。(口元惇矢)

(2022年3月31日朝刊掲載)

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