×

ニュース

島根原発 立地自治体並み安全協定 中電、締結見送り方針 30キロ圏3市

 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)30キロ圏の出雲、雲南、安来の3市が、中電に立地自治体の島根県、松江市と同じ内容の原子力安全協定の締結を求めていた問題で、中電が締結を見送る方針を固めたことが22日、分かった。23日、3市へ正式に回答する。

 関係者によると、中電は、再稼働に向けた安全審査の事前了解権など県と松江市が持つ権限について、現時点で対象を広げる意向がないことを、22日までに3市へ伝えた。協議を継続する考えも説明したという。中電は「コメントできない」としている。

 3市は2012年8月に続き今月18日、中電の再稼働手続きの開始を前に、県と松江市並みの安全協定の締結を求めたが保留されていた。中電の清水希茂副社長は要望後の取材に「(県、松江市とは)運命を共にしてきた長い歴史がある」と配慮を示していた。

 3市では出雲市が唯一、11年12月に中電と安全協定を結んだが、事前了解などの権限は除かれた。同じく30キロ圏の鳥取県と米子、境港市も同月に締結したが、同じ内容にとどまっていた。(樋口浩二)

(2013年10月23日朝刊掲載)

年別アーカイブ