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米駐日大使に原爆絵本 広島の市民団体が郵送

 広島市の市民グループ「ひろしまと世界を結ぶこども文庫」(柴田幸子代表)が、広島を3月26日に訪問した米国のラーム・エマニュエル駐日大使に「絵で読む 広島の原爆」(文・那須正幹、絵・西村繁男、福音館書店)を読んでもらおうと、英訳版を郵送した。

 東京の米国大使館に宛てて手紙と折り鶴も同封した。柴田代表(90)=安佐南区=は「就任間もない時期に被爆地を訪れたことは評価したい。ロシアがウクライナに侵攻し、核兵器の危険が迫る今こそ、核保有国の要人たちに手にしてもらいたい本です」と話す。

 こども文庫は1996年から、「言葉が通じなくても原爆の悲惨さを知ってもらえるように」との願いを込めて、世界各地に絵本を数千冊送っている。その多くが、被爆者で昨年亡くなった那須さんの「絵で読む 広島の原爆」だ。

 柴田さんによると、これまでに在任当時のケリー米国務長官とケネディ駐日米大使をはじめ、ローマ教皇庁大使館(東京)などからも礼状が届いている。(金崎由美)

(2022年4月4日朝刊掲載)

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