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戦争への怒り 今こそ 新藤兼人監督生誕110年特集上映 広島・中区で13日から

 広島市佐伯区出身の新藤兼人監督(写真・1912~2012年)の生誕110年を記念した特集上映が13日、中区の市映像文化ライブラリーで始まる。約50作品を11月まで2期間に分けて紹介。原爆や貧困、家族などをテーマに描いた新藤作品の魅力をたどる。

 特集の第1期は6月18日まで続く。今月は、戦時中に病死した最初の妻をモデルにしたデビュー作「愛妻物語」(1951年)をはじめ、「雪崩」(52年)「縮図」(53年)など初期作を取り上げる。終戦直後の横浜市でバラック街を自ら取材し映画化した「どぶ」(54年)も紹介する。5月に「原爆の子」(52年)「裸の島」(60年)などを上映する。

 同ライブラリー主事の佐藤武さん(62)は「新藤監督は原爆や戦争への怒りをいち早く描いた。国際情勢が緊迫する今こそ遺志を感じ取ってほしい」と語る。第2期は10、11月に予定する。同ライブラリー☎082(223)3525。(木原由維)

(2022年4月2日朝刊掲載)

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