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毒ガス 負の歴史を後世へ 竹原・大久野島で慰霊式

 旧日本陸軍の毒ガス製造工場があった広島県竹原市忠海町の大久野島で24日、毒ガス障害死没者慰霊式があった。元工員の遺族115人を含む関係者約170人が参列し、亡くなった人の冥福を祈った。

 同市を含む8市1町や元工員などの9団体でつくる同島毒ガス障害者対策連絡協議会の主催。この1年間に亡くなった81人の名前を書き加え、3589人となった死没者名簿を慰霊碑に納めた。参列者は全員で黙とう、順番に献花した。

 島では1929~45年、ルイサイトなどの毒ガスが製造された。大久野島毒ガス傷害者互助会の大本勇治会長(84)は「参列者も高齢化が進んでいるが、負の歴史を後世に伝える努力を続けたい」と話していた。(山下悟史)

(2013年10月25日朝刊掲載)

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