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大変難しい判断の連続だった 首相 半年振り返る

 岸田文雄首相(広島1区)は4日、就任から半年を迎えた。夏の参院選に向け、新型コロナウイルス対策やロシアによるウクライナ侵攻への対応、物価高対策などに重点的に取り組む構えだ。ここまで半年のかじ取りについて、官邸で報道陣に「大変難しい判断、決断の連続だった」と振り返った。(口元惇矢、中川雅晴)

 首相は、足元の課題である燃油や原材料の高騰に対応する緊急経済対策の策定を3月末に指示している。さらに、夏の参院選までに「人への投資」や脱炭素社会の実現など中長期的な課題を巡る大規模な経済対策も打ち出す方針でいる。

 被爆地に地盤を置き、ライフワークとするのは「核兵器のない世界」の実現だ。ロシアのプーチン大統領が核兵器による威嚇を続ける中、国際会議などを通じ機運醸成に努めるという。

 首相はこれまで注力してきた新型コロナ対策を引き続き進めながら、経済政策の推進も図る考えだ。4日の自民党会合ではコロナ感染について「一部でリバウンドが起きている。(経済政策との)バランスを取ってコロナ対応を考えなければならない」と訴えた。

 松野博一官房長官は、同日の記者会見で新型コロナのワクチン3回目接種に触れ「安全・安心を確保しながら可能な限り日常の生活を取り戻すことができるよう取り組む」と強調。首相が掲げる「聞く力」を念頭に「今後も国民の声に丁寧に耳をすまし、国内外の山積する課題にスピード感を持って取り組む」と述べた。

(2022年4月5日朝刊掲載)

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