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広島から平和発信して スロベニア大使、市長訪問

 北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であるスロベニアのアナ・ポラック・ペトリッチ駐日大使が8日、広島市役所に松井一実市長を訪ね、ロシア軍の侵攻で被害が拡大するウクライナ情勢などについて意見を交わした。

 ペトリッチ大使は、ロシアのウクライナ侵攻の影響で「今後何十年も大国同士の対話が進まない状況も危惧される」とし、核兵器の不拡散や軍縮が停滞する可能性を指摘した。「広島からの平和発信には特別な意義がある。世界に声を届けてほしい」と述べた。

 松井市長は、核兵器使用を示唆するプーチン大統領の発言を念頭に「脅し合いではさらに状況が悪化する」と強調。核兵器のない世界に向け、会長を務める平和首長会議の加盟都市増加に協力を求めた。

 大使は2019年8月に着任し、初めて広島市を訪れた。平和記念公園(中区)の原爆資料館を見学し、原爆慰霊碑に献花。県庁では湯崎英彦知事と面会した。(余村泰樹)

(2022年4月11日朝刊掲載))

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