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豪・軍備管理大使 「核の脅しは恐ろしい考え」 広島市長と意見交換

 オーストラリア外務貿易省のイアン・ビッグス軍備管理不拡散担当大使が13日、広島市役所に松井一実市長を訪ねた。ロシアのウクライナ侵攻を背景に核兵器使用の懸念が高まっている現状などについて意見を交わした。

 訪日中のビッグス大使は「核兵器による脅しは恐ろしい考えで、それ以上先に進むことを許してはいけない」と指摘。直前に原爆資料館(中区)を見学し、被爆者と面会したことを踏まえ「過ちを繰り返してはならないという広島の教訓は、繰り返し強調されなくてはいけない」と話した。

 松井市長は「道は険しくとも核兵器をなくすことが根本的な解決だ」とし、核軍縮への外交努力を求めた。また会長を務める平和首長会議についてオーストラリア国内都市の加盟増に向けた協力を依頼した。

 ビッグス大使は国際原子力機関(IAEA)事務局長特別補佐官、オーストラリア政府アフガニスタン・パキスタン特別代表などを歴任。11日に東京であった日豪軍縮・不拡散協議のため日本を訪れている。(明知隼二)

(2022年4月14日朝刊掲載)

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