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平和監視時計切り替え 米臨界前核実験に抗議

 バイデン米政権による昨年の臨界前核実験が明らかになったのを受け、原爆資料館(広島市中区)は、東館1階ロビーの地球平和監視時計の「最後の核実験からの日数」の表示を切り替えた。臨界前核実験は昨年6月22日と9月16日の2回。資料館は13日夕、「499」だった表示を9月16日からの日数「209」にした。

 米国の臨界前核実験は昨年1月、トランプ米政権が2020年11月に実施していたことが明らかになって以来。時計の表示を切り替えるのは通算で28回目となる。滝川卓男館長は14日、表示が「210」となった時計の前で取材に応じ「残念でならない。世界の為政者は資料館で被爆の惨状や、被爆者や遺族の苦しみを知ってほしい」と訴えた。

 時計は01年8月6日に設置。各国が核実験をするたびに抗議の意味を込めて切り替えている。(明知隼二)

(2022年4月15日朝刊掲載)

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