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「戦後最大の危機も」 岸防衛相、露の核使用示唆受け

 岸信夫防衛相(山口2区)は18日の衆院決算行政監視委員会で、ウクライナに侵攻したロシアが核兵器使用を示唆したことについて「事態の進展次第では、世界もわが国も戦後最大の危機に陥る可能性がある」と強い警戒感を示した。

 立憲民主党の篠原豪氏から「(米国と旧ソ連の間に緊張感が走った1962年の)キューバ危機を除くと、最も核の使用危険が高まっているのではないか」と問われた。

 岸氏は「ロシアは経済制裁や北大西洋条約機構(NATO)に言及する文脈で核戦力、核体制に関する発信を累次にわたって行っている」と説明。一連の軍事行動によって「情勢のさらなる不安定化につながりかねない危険なものになっている」とし、「防衛省としても、一層の緊張感を持って関連動向の情報収集、分析に努める」と訴えた。

 この日の衆院決算行政監視委員会では、林芳正外相(山口3区)が米政権の新核戦略指針「核体制の見直し(NPR)」に言及。核抑止力の維持が「最優先事項」と明記されたことに触れ、「わが国を取り巻く安全保障環境がいっそう厳しさを増す中、同盟国としての米国の姿勢を強く支持する」と述べた。(山本庸平)

(2022年4月19日朝刊掲載)

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