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9日からイラン・印訪問 岸田外相

 岸田文雄外相(広島1区)は29日の記者会見で、来月9~12日にイランとインドを訪問すると表明した。イランのザリフ外相と会談し、同国の核兵器開発疑惑解消に向け、具体的な行動を示すよう促す。インドでは、アジア欧州会議(ASEM)外相会合に出席する。

 岸田氏は、イラン核問題での欧米など6カ国と国際原子力機関(IAEA)による各協議を踏まえて「こうした時機をしっかり捉え、イランが柔軟性を示すよう働き掛けたい」と説明した。

 イランは、8月に就任したロウハニ大統領が「穏健外交」を展開。9月に米国のオバマ大統領と34年ぶりに電話会談し、核問題の平和的解決で一致した。日本はイランとの伝統的な友好関係を生かし、核軍縮を主導する被爆国として存在感を発揮したい考えで、岸田氏は「忌憚(きたん)なく意見交換したい」と意欲を示した。

 イラン訪問後にインドに移動し、ニューデリーで11、12両日にあるASEM外相会合に出席する。日本の経済戦略や積極的平和主義などの取り組みを紹介する。東欧4カ国の枠組み(V4)や、北欧・バルト8カ国との地域単位の外相会合も行う予定にしている。(藤村潤平)

(2013年10月30日朝刊掲載)

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