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「NPT会議 重み増す」 首相 露の威嚇踏まえ書面回答

 岸田文雄首相(広島1区)は25日、ウクライナに侵攻したロシアが核兵器による威嚇を続ける現状を踏まえ、8月に米ニューヨークの国連本部である核拡散防止条約(NPT)再検討会議の重要性が増しているとの認識を示した。今月8日の記者会見で指名されなかった中国新聞の質問に書面で答えた。

 現在の国際情勢を「核兵器使用の可能性が現実の問題として議論される厳しい状況」だと分析。ロシアをはじめとする核兵器保有国も巻き込んで核弾頭数の削減などの道筋を探るNPTの枠組みは「国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石」であるとし、「NPTの維持・強化が今まで以上に求められている」と訴えた。

 自らが被爆地広島を地盤としていることに改めて言及。「会議で意義ある成果を収められるよう、全力を尽くしていく」とした。

 首相は2015年の前回再検討会議で、日本の外相では10年ぶりとなる演説を行い、被爆者の思いを代弁した。今夏の再検討会議への出席も探っている。(口元惇矢)

(2022年4月26日朝刊掲載)

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