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平和願い 大きく鮮やかに チェルノブイリ原発事故36年 広島の子どもらが絵

 ロシアの侵攻を受けるウクライナの平和を願って描いた巨大絵画が25日、広島市中区の原爆ドーム対岸の元安川親水テラスに展示された。描き手は広島市の園児から美大受験生まで約200人。ピカソの反戦絵画にちなんだ国際プロジェクト「キッズゲルニカ」の一環で、同国のチェルノブイリ原発事故から36年となる26日を前に完成させた。

 絵画は縦3・5メートル、横7・8メートル。広島市の美術教室「アトリエぱお」に通う生徒たちが制作し、西区など四つの教室で描いた作品をつなぎ合わせた。4本の大木やヒマワリ、小麦畑を描き、ウクライナと日本の四季を表現している。

 テラスに設置後、実家が南区で母親がウクライナ出身の平石英心リチャードさん(14)がバイオリン、友人の岡野純大さん(16)=西区=がピアノを奏でた。絵画には2人が広島県内で開いてきたチャリティーコンサートで来場者が寄せたメッセージも添えた。平石さんは「早くウクライナに平和な日々が帰ってきてほしい」と話していた。

 当初、26日の展示予定だったが、雨の予報のため前日に前倒した。26日も展示予定だが、大雨の場合、中止する。同日にはウクライナやスペインなどのキッズゲルニカの賛同者が参加するオンライン集会を開く。30日に廿日市市の文化ホールウッドワンさくらぴあ、5月7日に三次市の市民ホールきりりであるチャリティーコンサートでも展示する。(高本友子)

(2022年4月26日朝刊掲載)

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