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ホロコースト 高校生に語る イスラエル報道官 広島女学院高訪問

 在日イスラエル大使館のバラク・シャイン報道官(33)が26日、広島市中区の広島女学院高を訪れ、講演した。第2次大戦中のナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)などについて1、2年生計約30人に語り、平和の構築へ過去の歴史を学ぶ大切さを説いた。

 報道官は、スクリーンに写真を映しながら、600万人が殺害されたとされるホロコーストについて説明。自身が、ホロコーストの生存者の息子だと打ち明けた上で「生存者は少なくなっている。過去の出来事は時の経過とともに忘れられやすくなる」と警鐘を鳴らした。

 このほか、イスラエルが1948年に建国されたことや、エジプトやヨルダンと平和条約を結んできた歴史なども解説した。2年久保崎菜乃(なの)さん(16)は「負の歴史を繰り返さないためにも知識を深め、広く伝えていくことが大切だと思った」と話していた。

 講演は、報道官が初めて広島を訪問するのに合わせて若者に歴史を記憶する意義を伝えたいと希望し、平和学習に取り組んできた同高に打診して実現した。原爆資料館(中区)や、福山市のホロコースト記念館も訪れる予定という。

(2022年4月27日朝刊掲載)

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