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米軍再編加速を危惧 市民団体など抗議 空中給油機 14年岩国移転案

 国が米海兵隊岩国基地(岩国市)へKC130空中給油機を先行移転する考えを示した30日、米軍再編に反対する市民団体などが岩国市役所前で岩国基地の機能強化に抗議する行動を展開した。米軍再編の加速を危惧する声も上がった。(堀晋也)

 「岩国基地強化反対」などと書かれたプラカードを掲げ「KCなんかいらない」と声を上げた。岸信夫外務副大臣らが到着した際にもメンバー約30人が「帰れ、帰れ」と声を張り上げた。

 住民投票を力にする会の松田一志代表は「ここで移転を許せば、今後もいろいろな部隊が岩国に流れ込んでくる恐れがある。市には先行移転を認めないとのスタンスを堅持してほしい」と話した。愛宕山を守る会の岡村寛世話人代表も「先行移転が沖縄の負担軽減になるのか。単なる岩国基地の機能強化じゃないのか」と憤った。

 一方、「先行移転を強調し、沖縄側への配慮と見せかけている」と指摘するのは基地監視団体「リムピース」共同代表の田村順玄市議。同団体によると、1996年度から2008年度まで、給油機は毎年度100回以上岩国に飛来。最多は05年度の309回だった。田村市議は「既に恒常的な運用。岩国を米軍再編の突破口に使いたいだけだ」と強調した。

(2013年10月31日朝刊掲載)

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