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ウクライナから学生を受け入れ 侵攻受け広島大

 広島大は27日、ロシアによる軍事侵攻で学びの継続が困難となったウクライナ人の男子大学生(22)を、5月にも外国人研究生として受け入れると発表した。期間は半年から1年を予定する。今後も、就学意欲のある学生を受け入れる方針。

 同大によると、学生はウクライナ西部のポーランド国境近くにあるリビウ市在住。リビウ国立大4年生で、数学を専攻している。避難はしていないが、学業の先行きが見通せない中で強い不安を抱き、インターネットで国外の学術機関を調べたという。

 今月上旬、メールで「広島大の教授の下で幾何学を学びたい」と問い合わせがあり、同大教授がオンラインで面談。理学部数学科での受け入れを決めた。学費は同大が負担し、生活費も大学院生向けの支援制度で月15万円を支給する。住まいは東広島キャンパス(東広島市)内の国際交流施設「ミライクリエ」を提供する予定。学生は受け入れ態勢が整い次第、来日する。大学院への進学も希望しているという。

 同キャンパスであった記者会見で、越智光夫学長は「戦時下でも勉学を続けたいという学生は、可能な限り受け入れたい」と話した。

(2022年4月28日朝刊掲載)

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