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基地の機能強化「危険性が増大」 岩国 琉球新報報道本部長が講演

 岩国市や沖縄にある在日米軍基地と米中対立などについて考える集会が4月29日、岩国市のシンフォニア岩国であった。琉球新報(那覇市)報道本部長の新垣毅さん(50)が「沖縄に迫る戦争の危機~自衛隊南西シフトとミサイル配備問題」と題して講演し、軍事力によらない平和構築の必要性を訴えた。

 新垣さんは、自身が取材して報じた米国による中距離弾道ミサイルの日本への配備計画や、沖縄県の宮古島や石垣島などで進む自衛隊の機能強化を説明した。国外からの攻撃対象になるとして「平時の負担も有事の時の危険性も増大している」と指摘した。

 国を守るための軍備の強化が軍拡競争を招き、緊張を高める「安全保障のジレンマ」に触れながら、平時から国際的な協議の枠組みをつくっておく重要さを強調した。「武力によらない、真の平和を築く取り組みを」と呼びかけた。「広島、長崎、岩国、沖縄などが連携することも大事」とも述べた。

 広島市に拠点を置く市民団体「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」の主催。県内外から約70人が参加した。(和田木健史)

(2022年5月1日朝刊掲載)

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