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核禁条約会議に参加を 広島の若者ら 国会に請願書 与野党の紹介議員に託す

 広島県の若者たちでつくる「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)は、オーストリア・ウィーンで6月にある核兵器禁止条約の第1回締約国会議に、日本政府がオブザーバー参加するよう求める請願書を国会に提出する。30日、請願の紹介者となる与野党の国会議員4人に手渡した。

 請願書は衆参両院の議長宛てで、ロシアのウクライナ侵攻に触れ「人類はかつてない核の脅威にさらされている」と指摘。「締約国会議にオブザーバー参加し、核廃絶の議論で政府が主導的な役割を果たしてほしい」と求めている。

 請願の提出には両院の議員の紹介が必要。衆院は立憲民主党の佐藤公治氏(広島6区)と公明党の日下正喜氏(比例中国)、参院はいずれも立憲民主党の森本真治氏(参院広島)と宮口治子氏(同)が担う。近く提出し、各委員会で審査される見通しという。

 この日はカクワカ広島のメンバー7人が、広島市中区で紹介議員4人に請願書を託した。共同代表の田中美穂さん(27)は「現実的には請願の採択は難しいだろうが、有権者が国会に直接アクションできる方法を示したい」と狙いを語った。

 日本政府は条約に署名・批准せず、締約国会議へのオブザーバー参加にも消極的な姿勢をみせている。(和多正憲)

(2022年5月1日朝刊掲載)

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