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「核兵器不使用 即時宣言を」 秋葉前広島市長 15万人目標に署名活動

 ウクライナに侵攻したロシアが核兵器使用を示唆する中、秋葉忠利・前広島市長(79)=廿日市市=がオンライン署名サイト「Change.org」で、核兵器保有国に不使用を即時に宣言するよう求める署名活動を進めている。インターネット上で賛同を募る仕組みで、当面は15万人を目標にしている。

 「『核兵器を使わない』と、ただちに宣言して下さい!」。秋葉前市長は原爆ドーム(広島市中区)の写真や動画とともに、サイトに訴えを掲載。「こんな思いは他の誰にもさせてはならない」との被爆者の思いも交え、為政者の決断を求めている。2日時点で約10万8千人の署名が集まった。

 秋葉前市長は、プーチン大統領が核兵器使用をほのめかした直後の3月1日に活動を始めた。1週間ほどで賛同は5万人に達し、プーチン大統領宛てに署名の趣旨と賛同数を紹介した手紙を在日ロシア大使館経由で郵送した。

 保有国への働き掛けを促すため、広島選出の岸田文雄首相にも同内容の手紙を送ったという。4月末には10万人に達したため、イスラエルなども含む保有9カ国と岸田首相に再度送る。

 幼児期に千葉市で空襲を体験した秋葉前市長。子どもが犠牲になっているウクライナの現状は、強い恐怖心を抱いた自身の戦争体験と重なり、早期の停戦を願っている。「一人一人の行動がつながって大きな力となり、社会を変える」と強調している。署名サイトのアドレスはhttps://www.change.org/NoNuclearWeaponsJP(小林可奈)

(2022年5月3日朝刊掲載)

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