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空母艦載機 FCLPへ 硫黄島 岩国など4基地 予備施設

 中国四国防衛局は4日、岩国市の米軍岩国基地の空母艦載機が6~25日のうち10日間程度、硫黄島(東京都)で陸上空母離着陸訓練(FCLP)をすると市と山口県に伝えた。悪天候などで硫黄島で訓練できないケースの予備施設には岩国など国内4基地が指定された。訓練期間について、在日米海軍司令部(神奈川県)は6~16日と発表しているが、防衛局は「予備日を含めた予定と米軍から説明を受けている」としている。

 FCLPは滑走路を空母の甲板に見立て離着陸を繰り返し、激しい騒音を伴う。FA18スーパーホーネット戦闘攻撃機など全4機種が参加予定。予備施設には、三沢(青森県)、横田(東京都)、厚木(神奈川県)も指定され、期間は10~13日の午前10時~午後10時。

 岩国市と山口県は4日、防衛局に対し、今後は岩国を予備施設に指定せず、着艦資格取得訓練(CQ)を硫黄島付近で実施することを米側に要請するよう電話で申し入れた。広島県と広島市もこの日、岩国基地でFCLPを実施しないよう求める要請書を、それぞれ国や駐日米国大使、同基地にファクスやメールで送った。訓練が実施されれば、騒音などで住民に影響を与えるため「容認できない」としている。

 柳井市と山口県周防大島町、同県和木町などでつくる基地関連の連絡協議会は5日、岩国基地を訪れ同様の要請をする。(黒川雅弘、新山創)

(2022年5月5日朝刊掲載)

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