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映画「おかあさんの被爆ピアノ」 撮影エピソードを披露 調律師や呉の出演者

 映画「おかあさんの被爆ピアノ」のモデルとなった広島市安佐南区の調律師矢川光則さん(69)、五藤利弘監督(53)、出演した呉市在住の歌手谷本惣一郎さん(49)によるトークショーが8日、呉市焼山中央の昭和まちづくりセンターであった。上映会に続いて3人が登壇し、撮影時のエピソードなどを披露した。

 映画は東京の被爆3世の大学生が矢川さんと交流し、ピアノを寄贈した母や祖母の思いを知って被爆ピアノの演奏に挑む物語。2020年に公開された。矢川さんは「(自身の役を演じた)佐野史郎さんに調律のやり方を教えるのが大変だったが、素晴らしい演技をしてもらった」と語った。

 五藤監督は「平和への思いは伝えないと途絶えると考えて映画を作った。若い人にも見てほしい」と話した。トークショー後、映画の中で「荒城の月」を披露した谷本さんが、被爆ピアノを演奏しながら同曲などを歌った。

 NPO法人昭和地区まちづくり協議会が企画し、約120人が訪れた。(東谷和平)

(2022年5月10日朝刊掲載)

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