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「核兵器の不使用 強調を」広島知事 EU大統領の演説に期待

 広島県の湯崎英彦知事は10日の記者会見で、広島市を13日に訪れて演説する欧州連合(EU)のミシェル大統領が「核兵器を使わせない、使わない」と被爆地から世界へ訴えることに期待感を表明した。

 ミシェル大統領は原爆資料館(中区)を見学し、演説する予定。湯崎知事は、ウクライナに侵攻したロシアが核使用を示唆する中、被爆の実態に触れたEUの大統領の発信は「世界に重みを持って受け止められる」と説いた。

 その上で、核兵器を増やして抑止力を高める発想ではなく、核兵器を使わせないという意思表示が重要だと強調。「最終的な核使用の抑止は廃絶しかないと確信してほしい」と求めた。

 また、22~24日に初来日する米国のバイデン大統領についても、広島訪問の実現に期待を寄せた。一方、オーストリア・ウィーンで6月にある核兵器禁止条約の第1回締約国会議への自身の参加は、県議会の次期定例会の日程を念頭に、難しいとの認識を示した。(宮野史康)

(2022年5月11日朝刊掲載)

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