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広島から平和の強いメッセージを きょう被爆地訪問 EUミシェル大統領が強調

 欧州連合(EU)のミシェル大統領は12日、岸田文雄首相(広島1区)との会談で「ウクライナ紛争下に(広島から)平和の強いメッセージを出すことは大変重要だ」と、自らが13日に被爆地広島を訪れる狙いを語った。2023年に日本で開かれる先進7カ国(G7)サミット首脳会合は広島県・市が誘致活動を進めており、EUトップの発言は政府の開催地選定に影響を及ぼす可能性がある。

 14~19年にベルギー首相を務めたミシェル氏は「広島の悲劇に学びながら、われわれの行動を確認していきたい」と強調。首相もミシェル氏の広島訪問を歓迎し「核兵器のない世界という理想に向け、EUとも協力したい」と述べた。

 EUにはG7のうち核兵器を持つフランスに加え、ドイツとイタリアが加盟する。G7の一角で核兵器保有国の英国は20年にEUを離脱したが、北大西洋条約機構(NATO)に属し、ウクライナに侵攻したロシアに厳しい姿勢を取る。

 ミシェル氏は平和記念公園(広島市中区)の原爆慰霊碑への献花や原爆資料館の見学に加え、被爆者とも面会する。(樋口浩二)

(2022年5月13日朝刊掲載)

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