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被爆証言 福島に希望を 盈進中高生 冊子づくり

 東日本大震災の被災地支援に取り組む盈進中高(福山市)ヒューマンライツ部の8人が2日、広島市中区の原爆資料館を訪れ、被爆者でピースボランティアの川島智恵子さん(68)=西区=を取材した。証言を来春までに冊子にまとめ、交流を続ける福島の原発事故の被災者たちに贈る。

 インタビューを受けた川島さんは「広島は草木も生えないと言われたが、(原爆投下後に咲いた)カンナの花に勇気をもらった」と強調。23歳で「被爆した嫁はいらん」と嫁ぎ先を追い出され、後に再婚した経験を踏まえ「前に一歩踏み出すことが大切」と説いた。

 川島さんの体験は、今夏の広島市の平和宣言に引用され、同部の部員が「偏見に負けない強さを伝えたい」と取材を申し込んだ。熱心にメモを取っていた盈進高2年箱田麻実さん(17)は「希望を忘れない生き方に元気づけられた」と話していた。(山本洋子)

(2013年11月3日朝刊掲載)

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