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岩本理事長退任へ 山口ゆだ苑 後任に八代氏

 山口県原爆被爆者支援センターゆだ苑(山口市)の岩本晋理事長(79)が、任期満了に伴い退任することが17日、分かった。後任には山口大経済学部の八代拓准教授(39)が就く予定。理事長の交代は12年ぶりで、戦後生まれの初の理事長となる。

 17日にあった理事会で新理事長を互選した。6月ごろ正式に決まる見込み。岩本理事長は、任期途中に死去した田村茂照前理事長=当時(79)=の後任として2010年に就任した。「被爆者が少なくなる中、ウクライナに侵攻したロシアは核使用を示唆している。平和活動に力を入れるためにも、エネルギーのある若い世代に託したい」と話している。

 ゆだ苑は1968年、被爆者の保養施設と平和運動の拠点として生まれた。95年に経営難で宿泊機能は失ったが、巡回健診などの被爆者支援や、被爆体験の継承活動を続けている。9月6日を「山口のヒロシマデー」とし、原爆犠牲者を追悼する式典を毎年開いている。(山下美波)

(2022年5月18日朝刊掲載)

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