×

ニュース

平和の尊さ 英語で伝える 広島の中学生40人研修開始

 原爆の日に合わせて広島市を訪れる外国人に英語で平和の大切さを伝える「メッセンジャー」に選ばれた市内の中学生40人の市教委の研修が21日、中区の原爆資料館で始まった。生徒一人一人がメッセージを考え、各国の駐日大使たちに平和への思いを伝える。

 初回の研修には29人が参加し、市の被爆体験伝承者の原紺充さん(58)=安佐南区=の話を聞いた。原紺さんはウクライナ情勢も踏まえ「戦争が始まると(戦争に)ノーとはなかなか言えない。平和な時から社会に興味を持ち、平和について考えて」と呼びかけた。

 続いてメッセージについて意見交換した。安佐南区の祇園中3年寺尾恋羽(このは)さん(14)は「世界の人たちと話し合いをしやすい環境をつくり、平和への思いをきちんと伝えたい」と話していた。

 メッセンジャーの取り組みは、市教委が2015年度に始めた。22年度は市内31校の1153人が寄せたメッセージを基に選考した。研修は7月23日まで計4回開催。留学生との交流も企画し、メッセージの伝え方などを学ぶ。(加田智之)

(2022年5月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ