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8・6式典 3550席で開催 20・21年比4倍■コロナ禍前の3分の1 参列希望 初の事前募集

 広島市は20日、8月6日に平和記念公園(中区)で開く平和記念式典について、新型コロナウイルス感染予防のため縮小していた2020年、21年と比べて参列席を4倍に増やし、約3550席にすると発表した。一般席や外国人席を3年ぶりに設け、初めて事前に参列希望者を募る。

 参列席は、新型コロナ禍前まで例年用意していた1万1500席の3分の1程度になる。20、21年は880席に絞り、いすの間隔を2メートルにしていた。今年は大半を1メートルに縮めて増加分の席を確保する。参列者にはマスク着用を求める。高齢者が多い都道府県遺族代表や被爆者の席は2メートル間隔とし、熱中症対策としてマスク着用は求めない。

 参列希望者の募集は、一般千席、被爆者と遺族計250席、全国から平和学習で訪れる小中学生向け1200席、外国人100席とする。学習向けは20日、それ以外は6月10日から募り、抽選などで参列者を決める。自由席は設けない。

 式次第は例年通り。市長の平和宣言や子ども代表の「平和への誓い」などがある。午前5~9時の入場規制の範囲は、20、21年に続いて例年の約3倍の広さを維持する。

 20、21年は参列者を都道府県遺族代表や各国大使たち招待者に限り、両年とも参列者は800人を下回った。行事開催の条件が緩和されたことを受け、感染対策を徹底して参列者を一定に増やすことを決めた。市民活動推進課は「縮小続きで参列を希望する声が多かった。感染対策をした上で、原爆死没者の慰霊と世界平和を願う場にできるだけ多くの人を迎えたい」としている。(余村泰樹)

(2022年5月21日朝刊掲載)

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