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被爆アオギリ2世再生 広島市安佐北区 枯死寸前 協議会が手入れ

 広島市安佐北区の寺山公園に可部寺山青少年国際親善協議会が植樹した被爆アオギリ2世の木が、6月に枯死寸前となったが、水やりなどの「手当て」で根元から新たに3本が芽吹いた。メンバーは再生を喜び、大切に育てていくことを誓い合っている。

 子どもが主役の国際交流イベントを毎年開く協議会が「平和と友好のシンボルに」と、公園や可部高正門前に植樹した5本のうちの1本。平和記念公園(中区)の被爆アオギリの種から育った約25センチの苗を2008年9月に植え、今春には高さ約2・8メートルに成長していた。

 ところが6月、葉が落ちて枯れそうになっているのを協議会の植本忠義会長(73)=同区亀山=が発見。新芽を確認したメンバーが、堆肥約80キロを根元に入れ、毎日交代で水やりをして見守ったところ、いまでは高さ約1メートルに成長した。

 「少雨の影響だろう。土壌の保水性が低いのも原因だった」と、協議会の神田西学さん(80)=同区可部。今後は、定期的に訪れて観察を続ける。植本会長は「平和を願うシンボル。復活に勇気づけられた」と胸をなで下ろしていた。(中川雅晴)

(2013年11月7日朝刊掲載)

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