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被爆証言集 刊行喜ぶ 広島の切明さん 盈進中高・基町高の生徒らと集い

 市民グループ「ノーモア・ヒバクシャ継承センター広島」(足立修一代表)は、15歳の時に被爆した切明千枝子さん(92)=広島市安佐南区=の証言集「切明千枝子 ヒロシマを生き抜いて Part2」出版記念の集いを中区の広島工業大広島校舎で開いた。

 証言の文字起こしなどを担当した盈進中高(福山市)ヒューマンライツ部の生徒と、挿絵を描いた基町高(中区)創造表現コース3年のサンガー梨里(りり)さんらが参加し、労作の刊行を喜んだ。

 旧陸軍被服支廠(ししょう)(南区)近くで育った切明さんは、戦前の被服支廠の日常や、臨時救護所となった被爆後の惨状についてあらためて語った。現存する4棟のうち県所有の3棟に続き国所有の1棟も事実上保存の見通しとなったことに触れ「ほっとした。軍国主義の戦前と戦中、被爆を挟んだ戦後の日本の物言わぬ証人。生きた建物として末永く使ってほしい」と強調した。

 A5判139ページ、千円。原爆資料館ミュージアムショップなどで販売。問い合わせはh.conveyrelay.c@gmail.com(金崎由美)

(2022年6月6日朝刊掲載)

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