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イタリア総領事 「広島の思い世界へ」 原爆資料館視察や慰霊碑献花

 在大阪イタリア総領事館(大阪市)のマルコ・プレンチペ総領事(54)が4日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。原爆資料館を視察し、原爆慰霊碑に献花した。「原爆でどんなに大変なことが起きたか、決して忘れてはいけない」と、平和への思いを共有した。

 滝川卓男館長の案内で資料館を見学。焼け焦げた衣服など被爆者の遺品や、人が腰掛けていた部分が熱線で影のように残った「人影の石」などを見て回り、目頭を押さえる場面もあった。続いて慰霊碑に花を手向けた。

 昨年7月に就任し、広島訪問は初めて。この日は、広島国際会議場(中区)で松井一実市長とも会談した。イタリアも加わる先進7カ国首脳会議(G7サミット)の2023年の開催地が広島市に決まったことについて、「ロシアがウクライナに侵攻する不幸な時に、核兵器のない世界への広島の思いを支援するメッセージになる」と歓迎の言葉を述べた。

 松井市長は、自らが会長を務める平和首長会議の加盟都市がイタリアでさらに増えるように協力を求め、プレンチペ総領事も応じていた。(川上裕)

(2022年6月5日朝刊掲載)

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