×

ニュース

政府参加を首相表明 核の非人道性国際会議

 岸田文雄首相(広島1区)は3日の参院予算委員会で、オーストリア・ウィーンで20日にある「核兵器の非人道性に関する国際会議」に政府代表団を派遣することを説明した。「唯一の戦争被爆国として、被爆の実相に対する国際社会の理解を促進してきた政府として、議論に参加することが重要だ」と述べた。

 公明党の秋野公造氏への答弁。首相は政府が2013年から14年にかけて開かれた過去3回の会議で代表団を派遣した経緯などを踏まえ、「これまでの議論を再び活性化させ、新たな研究成果を各国の専門家に共有することが期待されている」と強調した。

 関係者によると、派遣するのは被爆者2人と外務省軍備管理軍縮課長らでつくる代表団。非人道性に関する国際会議は、核兵器の使用がもたらす惨禍に焦点を当てた会議で、核兵器禁止条約が発効するきっかけとなった。会議翌日の21日から23日まで開催される禁止条約の第1回締約国会議については、首相は被爆者たちが求めるオブザーバー参加を見送る。(口元惇矢)

(2022年6月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ