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[核兵器禁止条約 第1回締約国会議] 架け橋役へ「決断を」 オブザーバー参加 首相に広島知事

 広島県の湯崎英彦知事は8日、岸田文雄首相(広島1区)を官邸に訪ね、オーストリア・ウィーンで21日に始まる核兵器禁止条約の第1回締約国会議に日本もオブザーバー参加するよう求めた。面会後、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ「核の脅威が高まっており、廃絶に向かう議論をしていかないといけない」と報道陣に強調した。

 国の来年度予算編成に向けた要望活動の一環で訪れた。施策提案の書面では、日本政府が核兵器禁止条約に早期署名、批准し、核兵器廃絶に向けた国際的な機運を高めるよう要請。少なくとも締約国会議にオブザーバー参加し、核兵器廃絶に向けた議論の進展に貢献するよう求めている。

 湯崎知事は報道陣に「核兵器国と非核兵器国をつなぐためにも、オブザーバー参加が重要。(開催まで)何日かあるので、決断をして出席いただきたい」と語った。

 面会では、2023年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)の広島市開催を決めた首相にお礼を伝えたという。このサミット関連で9日も広島市の松井一実市長と広島商工会議所の池田晃治会頭と一緒に、再び官邸に首相を訪ねる。(中川雅晴)

(2022年6月9日朝刊掲載)

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