×

ニュース

脱北学生 原爆被害学ぶ 平和公園訪問

 食糧難や政治的な事情で北朝鮮を脱出し、韓国で暮らす大学生20人が8日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆被害について学んだ。

 一行は、韓国人原爆犠牲者慰霊碑で黙とうした後、原爆資料館を見学した。2008年に母と姉の3人で脱北し、父は北朝鮮で暮らす女性のユ・イさん(22)は「原爆が多くの家族を引き裂いたと知り、胸が痛くなった」と話していた。

 06年に脱北した男性のキム・チェウォンさん(32)は「アジアの若い世代が協力し、核兵器廃絶を訴えていくべきだ」と訴えた。この日は市役所に松井一実市長を訪ねて懇談したほか、被爆者からも被爆体験を聞いた。

 一行は、韓国と脱北した学生の交流などを企画する韓国の韓半島未来財団の研修で、広島を訪れた。9日に宮島(廿日市市)を観光した後、韓国に戻る。(新山京子)

(2013年11月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ