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岸田政権 平和主義貫いて 古賀氏、大平元首相墓参で強調

 自民党岸田派(宏池会)の議員有志は10日、かつて派閥を率いた大平正芳元首相の命日を前に、東京都府中市にある大平氏の墓所に参った。前会長の古賀誠元党幹事長は、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、岸田政権が掲げる抑止力の強化について「平和主義だけは貫く基本の中で議論し、運用するかどうかは歯止めが必要だ」と述べた。

 古賀氏は、小島敏文氏や石橋林太郎氏(ともに比例中国)ら衆院議員11人と墓前で合掌した後、報道陣の取材に応じた。ウクライナ情勢を「戦後最大の未曽有の危機だ」と表現。党内で強まる国防強化論など「安全保障は非常に際どい議論がされている」としながらも、宏池会が掲げてきた憲法9条の平和主義の理念を尊重するべきだとの考えを示した。

 宏池会は竹原市出身の池田勇人元首相が創設。大平氏は宏池会出身者では池田氏の次に首相となり、1980年6月12日に死去した。昨秋、岸田文雄首相(広島1区)が派閥として5人目の首相に就いた。(樋口浩二)

(2022年6月11日朝刊掲載)

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