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朗読や歌…原民喜しのぶ 広島の生誕祭に30人

 広島市出身の被爆作家原民喜(1905~51年)の生誕祭が10日、中区の広島流川教会であった。民喜を顕彰する「広島花幻忌の会」の会員や市民計約30人が代表作の朗読を聞くなどして功績をしのんだ。

 会員のフリーアナウンサー藤野能子さんが、被爆体験を描いた民喜の代表作「夏の花」や義弟に宛てた遺書などを朗読。民喜が亡くなったとき高校1年だったおいの原時彦さん(79)=西区=が、当時の思い出を語った。最後に民喜の詩にメロディーを付けた「永遠のみどり」を全員で歌った。

 生誕祭は詩人や文学研究者たちでつくる同会が毎年、民喜の誕生日の11月15日に合わせて開催。事務局長の長津功三良さん(79)=岩国市=は「原爆の惨状や戦争への怒りを作品に込めた民喜の功績を後世に受け継ぎたい」と話した。(和泉恵太)

(2013年11月11日朝刊掲載)

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