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夢持ち生きよう 次世代へエール 福山出身の世良公則 来月9日 6年ぶり古里公演

 福山市出身のロックシンガー世良公則(66)が今年、デビュー45周年を迎える。桑田佳祐、佐野元春らとともに平和を願うチャリティーソング「時代遅れのRock’n’Roll Band」を5月にリリース。世良は「コロナ禍で社会の空気が重苦しくても、夢を持って生きようと子どもたちに伝えたい」と力を込める。(木原由維)

 この頃「平和」という文字が朧(おぼろ)げに霞(かす)んで見えるんだ―。そんな詞から始まるメッセージソング。「No More No War/悲しみの/黒い雲が地球を覆うけど」―。ウクライナ危機やコロナ、頻発する自然災害などに思いを寄せ、桑田が作詞・作曲した。Char、野口五郎も合わせた5人がギターを手に代わる代わる歌い、ハーモニーを響かせた。

 5人は1955、56年生まれの同学年ミュージシャンという異色の組み合わせ。世良はソロパートで、数え切れない困難や危機を嘆く前に「素直に声を上げたらいい」と力強いボーカルで呼びかける。収益の一部を、貧しい子どもらを支援する非政府組織(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付する。動画投稿サイトのユーチューブなどで視聴できる。

 世良は7月9日、6年ぶりの古里公演を福山市の市神辺文化会館で開く。「ギターを抱え、コードを書き、詞をメロディーに乗せていく。時代遅れなやり方かもしれないが、音楽を楽しむ姿を発信することで次世代へのエールにしたい」と意気込む。同会館☎084(963)7300。公演は8月20日に三次市の市民ホールきりりでもある。同ホール☎0824(62)2222。

(2022年6月18日朝刊掲載)

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