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節電の夏 誓う夜 中国地方

 一年で最も昼間が長い夏至の21日夜、中国地方の各地の夜景スポットや工場で一時的に照明を消すイベントがあった。地球温暖化防止のために節電を広く呼びかける目的で、自治体や企業が取り組んだ。

 午後8時、広島市中区の平和記念公園では、世界遺産の原爆ドームを照らす光が一斉に消え、暗闇にドームのシルエットが浮かび上がった。仕事帰りの中区の会社員宮本真一さん(57)は「夜、ドームに来る人は少ないように思う。普段から明かりは消してもよいのではないか」と話していた。

 広島市はこのほか、広島城(中区)など14カ所で1~3時間、消灯。マツダも広島地区の工場やオフィス、防府市の防府工場で照明を落とした。

 政府は今年の夏、電力需給が逼迫(ひっぱく)するとして節電の呼びかけを強めている。広島県環境政策課も「使っていない部屋の電気や空調はすぐ消すなどの節電に努めてほしい」としている。イベントは環境省が2003年に開始し、18年まで全国に呼びかけた。19年以降は広島市などが独自に続けている。(高本友子)

(2022年6月22日朝刊掲載)

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