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アフガン復興へ広島の歩み学ぶ 政府職員が市役所訪問

 内戦からの復興を進めるアフガニスタンの政府職員9人が12日、広島市役所に松井一実市長を訪ねた。中区の国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所で紛争地の復興を担う人材養成の研修を受講中で、被爆地の歩みに強い関心を示した。

 15日までの研修には政府職員72人が参加しており、9人が代表して松井市長を訪問した。電気や水道などのインフラ復旧に当たる開発庁職員のグル・サレーさん(57)は「広島のメッセージをわが国でも広め、一刻も早い復興を目指す」と意気込みを語った。松井市長は「平和の心を持ちリーダーシップを発揮して」と激励した。

 市や県が運営費を負担するユニタール広島事務所は開設した2003年から毎年、アフガンの復興に携わる関係者を広島に招き、原爆被害から復興した被爆地の歩みも踏まえた研修を実施している。今回を含め計約420人が参加した。(新山京子)

 ユニタール広島事務所は13日午後6時から、アフガニスタンについての公開講座を中区の原爆資料館東館で開く。予約不要で無料。サイード・ムハンマド・アミーン・ファティミ駐日大使がアフガンの現状や大統領選が予定される来年以降の展望を語る。在アフガニスタン日本大使館の河辺章子書記官たちが、日本の支援状況を話す。約1時間半の予定で同時通訳もある。

(2013年11月13日朝刊掲載)

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